テレワーク(在宅勤務)の効果
「育児中の女性社員向け福利厚生」というイメージが強いテレワーク(在宅勤務)ですが、育児・介護中社員以外も対象に導入した多くの企業では、多面的なメリット(効果)がもたらされています。
テレワーク(在宅勤務)の最も大きい効果といわれるのが、業務の効果効率の向上。在宅勤務時は人に声をかけられることや突発的な仕事依頼が少ないため、集中できる時間がオフィスにいる時に比べはるかに増え、それが業務効率や仕事の質の向上につながるのです。このような「中断なく集中できるまとまった時間」は特に思考や創造力が必要な業務に携わっている人に適しており、それが海外では専門職・管理職の在宅勤務の利用者が多い要因ともなっています。
都市部では長時間通勤者が多いため、通勤時間の削減は社員にとって大きなメリットです。通勤時間の削減は肉体的のみならず精神的な健康も促進されると共に、ワーク・ライフ・バランスの向上にもつながります。
また、テレワーク(在宅勤務)は震災や新型インフルエンザなどの非常時にも事業継続が可能になるため、近年では災害リスク管理の視点からテレワーク(在宅勤務)導入を検討する企業も増加しています。
在宅勤務のメリットと期待できることに、出産後に戦場復帰した社員の短時間勤務からフルタイム勤務への早期鬆換があります。在宅動務は通動時間を削除することにより、長期の育児休案や短時間勤務の必要性を削減できるため、フルタイム勤務での復帰が可能になります。有能な人材の「定着支援」だけでなく、「活躍支援」をすることで、企業の成長や競争力強化につなげることができるのです。
- 業務の効率・生産性の向上
- 社員の通勤時間の短縮と疲労削減
- 社員のワーク・ライフ・バランスの向上
- 優秀な人材の確保と定着
- オフィスコストの削減
- 非常時の事業継続(BCP)
テレワーク(在宅勤務)の課題
単にテレワーク(在宅勤務)制度を導入するだけでは、期待するメリットは得られません。実施した場合、下記のような課題の多くの企業で表面化しています。
- 進捗状況などの管理が難しい
- 労働時間管理が難しい
- 評価がやりにくい
- コミュニケーション不足になる
- 情報セキュリティが不安
しかしこれらの課題は、関係者全員がテレワーク(在宅勤務)の正しい知識を身につけ、
それぞれの役割と責任への共通認識を深めるための仕組み、情報と教育を提供することで効果的に対応できます。
テレワーク(在宅勤務)制度の導入に際し、以下3ポイントをまず理解してください。
- 在宅勤務には向き不向きがあり、全員に適している働き方ではない
- 在宅勤務に適したスキル・性格・環境などがある人が実施すれば、企業と社員への多くのメリットがもたらされる。
- 企業と社員双方がメリットを得るウィンウィン関係を築くには、それぞれの果たすべき役割と責任がある。