人が二人以上いると、ダイバーシティ (アパショナータ代表 パク・スックチャ)
異なる性質を尊重して受容する環境を築くことで、コミュニケーションが円滑になるだけでなく、新たな価値を創造する可能性を高めます。また、ビジネスの場面に限らず、家族や友人などとの関係においてもダイバーシティの尊重は有効です。
特に近年、企業の組織マネジメントにおいて重要なテーマとして取り入れられ、業績にも大きな影響を及ぼすことがわかっています。
1. ダイバーシティ(多様性)とは
ダイバーシティとは、直訳すると「多様性」となり、「幅広く性質の異なるものが存在すること」「相違点」という意味。組織でのダイバーシティとは「多様な人材を活かす戦略」。さまざまな違いを尊重して受け入れ、「違い」を積極的に活かすことにより、変化しつづけるビジネス環境や多様化する顧客ニーズに最も効果的に対応し、企業の優位性を創り上げること。
2. インクルージョンとは
ダイバーシティと同様、重要な経営戦略の一つとして注目されているインクルージョン(inclusion)。インクルージョンを一言で表現すると、「全員参加」型の組織。多様な属性・バックグラウンドを持つ全社員が対等な関係で関わり合うことで、相互に成長・レベルアップする機会が生まれ、個人や組織のパフォーマンスを高めることが可能となります。
3. アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)
バイアス(偏見)がダイバーシティ推進を阻む主要要因の1つとなっている事がわかりました。自分自身の持つ無意識の偏見に気づくこと。そして、意識して適切な行動を取ることが求められます。
4. ダイバーシティ・マネジメント
ダイバーシティ推進のための制度や仕組みは非常に重要です。しかし、それだけでは不十分だということが、多くの企業でダイバーシティの取り組みが進む中、明確に現れました。「社員の多様性を尊重して受け入れ、能力をフルに発揮させる」 と言うことは簡単ですが、実践することはとても難しいのです。
5. 企業におけるダイバーシティのメリットと課題
海外企業でダイバーシティが重要視されるのは雇用面だけでなく、多様化する消費者の嗜好や価値観をビジネスに結びつけ展開したからです。同質性の高い企業にも、異質性の高い企業にも、効果と課題の両面があることを理解しましょう。
6. ダイバーシティ推進の4ポイント
ダイバーシティの組織への浸透を戦略的に推進し、組織としての競争力を高めるためには、4つのポイントに主眼を置いて進めます。